
この世で一番怖いこと、それは自分を嫌いになること
この世で一番怖いことは、自分自身を嫌いになってしまうことではないでしょうか。不妊治療に取り組む方々の心の中には、この恐怖が常に存在しています。不妊治療を断念した方の36%がPTSDのリスクがあると報告されています。これは、単に不妊治療の辛い経験がフラッシュバックするだけでなく、「産めない自分が情けない」と感じ、自分自身を嫌いになってしまうことが大きな要因です。
特に女性にとって、不妊治療、特に採卵の痛みは想像を絶するものであると聞きます。その過程で精神的にも肉体的にも限界を迎える方も少なくありません。不妊治療に取り組む夫婦にとって、「子どもがいない」という現実を語ることすら、時には大きな壁となります。そして、その後PTSDを発症するリスクがあることも無視できない問題です。
不妊治療、特に女性の採卵の痛みは想像を絶するものであると伺います。「子どもがいない」が言えない… 不妊治療に取り組む夫婦のリアル のちにPTSDを発症するおそれも
例えば、不妊治療に関するYouTube動画を見ていると、いかに人が自分自身の幸せを見失うと、他人の幸せを喜べなくなるかがわかります。小さなことにもイライラし、名言や励ましの言葉さえも否定的に受け取ってしまう。その結果、海のキラキラとした反射さえ腹立たしく感じるようになることもあるのです。

これほどキツいこと、しんどいことはなかなかありません。この状態から少しでも解放してあげたいという気持ちが強くなります。毎月何十万円か稼いで、それをまた何十万円も支払う。その経済活動のサイクルの中で、成長するものがないと感じる虚無感が、さらに人を追い詰めます。
さらに、こうした状況が続くと、今まっすぐに生きていたはずの人間性さえ歪めてしまうのです。新年会や年賀状が届くたびに、他人と比べてしまい、自己否定が深まる。それが原因で人付き合いを避けるようになり、孤独感が強まる方もいらっしゃいます。
しかし、不妊治療に取り組む方々が知ってほしいのは、一人で抱え込む必要はないということです。精子提供という選択肢を取ることで、解決の道が開けることもあります。この選択肢がすべての人にとっての正解ではないかもしれませんが、諦める前に試せる可能性があるということを知っていただきたいです。
自分を嫌いになってしまう前に、一歩踏み出す勇気を持ってほしいと思います。そして、その一歩が、これからの未来を変える大きな転機になるかもしれません。僕自身、精子提供者としてそのお手伝いができることを心から願っています。
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